北海道 深名線(名寄〜朱鞠内)
1995年に廃止されてしまった深名線は深川と名寄を結んでいたが、全線を直通する旅客列車が無く、朱鞠内駅を境に折り返し運転をするようダイヤが組まれていた。一説によれば、道内随一の豪雪地帯を通るため、冬季に運転時間の遅れを回復しやすくするためだったという。
1973年に訪ねた頃、冬季以外は週3往復の不定期貨物列車を9600が牽いていた。

<鉄道弘済会 道内時刻表
  昭和49年3月号
 

朱鞠内湖はダムで堰き止めた人造湖で、岸辺には水没した木の幹が点在していた。 北母子里〜白樺 8990列車 
1973年5月24日)
   
そして冬季には名寄〜朱鞠内間の気動車列車1往復を運休とし、9600が牽引する混合列車が運転された。これも豪雪区間で列車本数を減らすため、貨物列車に客車を連結して運転しているようなものだった。   湖畔〜蕗の台間の峠に向かう8993列車
 
冬季のみ運転されるこの混合列車の姿に魅了され、何度も足を運んだ。客車はスハニ62が1輌だけ。貨物がある日は客貨混合編成となったが、1974年3月16日の名寄行き混合9993列車は、無蓋車1輌と客車が1輌だった。
(上の写真と同じ区間で撮影)
 
     
貨物の無い曜日には、9600が客車1輌だけを牽く姿となった。この客車は半分が荷物室で、客室の方も「だるまストーブ」が載せられていたため、座席数は限られていた。
名寄〜西名寄 9993列車(1974年3月17日)
  天塩弥生から北母子里に向けて続く上り勾配区間には、バックに名寄盆地を見下ろす絶好の撮影地があった。客車1輌だけの9990列車を牽く9600が、雪晴れの中、ブラストを響かせながら走ってきた。(1974年3月19日)
 
     
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