いすみ鉄道とポッポの丘
 外房線の大原駅から房総半島中央部に向かって上総中野までを結ぶ私鉄いすみ鉄道は、JRのいすみ線が払い下げられた第三セクター鉄道として運営を続けている地方ローカル線だ。終点の上総中野駅では、小湊鉄道と接続していて、ここで乗り換えると内房線の五井駅まで房総半島を東西に横断することが出来る。2015年6月初旬に訪ねてみた。
 第三セクターとして営業を始めてから苦しい経営を続けているが、鳥塚社長の代になってから積極的に観光目的の趣向を凝らして集客に努めている。旧国鉄の気動車の色を再現したキハ28とキハ52もその一環である。
 国鉄時代に蒸機を追って地方の線区へ行くと、急行列車として走っていたのがこのキハ28・58系だった。
上総中野駅で大原行として発車するまでの時間を待つ。
大多喜駅を発車する大原行急行2号。
   当時のツートンカラーを再現し、ヘッドマークをつけた姿を楽しませてくれる。
上総中野を出た列車が軽快な音とともに過ぎて行く。
 

 
大原〜大多喜間を急行列車として運行する編成は、大多喜から上総中野までは普通列車となる。中野側にはキハ52が連結されていた。国鉄後期の首都圏カラーと言われるオレンジ色。   国吉駅に到着した急行3号上総中野行。レールの高さの通路を歩いて反対側のホームへ行く姿はローカル線ではよく見られた風景だが、今では貴重な存在だ。
 

 

総元〜久我原間を走る急行1号のサイドビュー。
  有名な撮影地となった上総中川〜国吉間の第二五之町踏切で急行3号の通過を撮影した。
 

 
 ポッポの丘

 上総中川の交差点から北に車を走らせると、左手の丘の上に車両がチラリと見える。ここがポッポの丘だ。
 坂道を上り駐車場のあるレベルへ行くと、銚子電鉄や高岡市電、いすみ鉄道、東京メトロ丸の内線、183系特急電車、千葉モノレール等の車輌が並んでいた。外板は傷んでいるものもあるが、中を店舗にしたりしてにぎやかにしてあった。
 今では見る機会が少なくなった車掌車は、ヨ8818、ヨ13959、ヨ14157、ヨ14202が展示してある。
 
 
 
 

駐車場から見上げると、意外な角度でDE10型ディーゼル機の鼻先が見えた。
  階段を昇ってみると24系寝台車2輌が連結されていて、青森行き日本海の列車表示になっていた。(オロネ24-2とオハネフ24-2)
 
 
   

銚子電鉄デハ701号は昭和3年製。右はクハ182-101。
  房総で走っていたクハ111-1072は昭和48年製。先頭部分だけが展示されている。
 
 
   
10t入換動車(協三工業S57年製)は、敦賀港線で使用されていたもの。   懸垂式の千葉都市モノレール1003・1004号を地上に降ろすとこうなってしまう。
 
     
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