ドイツ オシャッツ〜ミューゲルン (現在はデルニッツ鉄道)
ドイツ東部のドレスデン周辺には、軌間750mmのナローゲージ路線が何箇所かある。いずれもザクセン州営鉄道の頃に開業したもので、経営を変えながら現在も蒸気機関車が運転されている。
1991年4月に訪ねたオシャッツは、カオリンという陶土の輸送を中心とする貨物専用線だった。そしてザクセンのマイヤーという独特の構造の蒸気機関車が、現役で活躍する最後の牙城だった。
 
<ラーデボイル鉄道案内パンフレット/1998年をもとに加工>
 
     
ザクセン州営鉄道との接続駅オシャッツから、ミューゲルンまでの11.4kmは1885年1月に開業し、1903年にその先クロプテヴィッツまで延長した。オシャッツとミューゲルンの間は旅客列車も走っていたが、東独国鉄時代の1975年9月に旅客営業が廃止されて貨物専用線となった。   貨車は全て本線用の規格であるため、この鉄道内は750mmゲージの台車の上に載せて牽引されていた。
1991年当時は、オシャッツとミューゲルンの間に4往復、ミューゲルンからカオリン鉱山のあるケムリッツまで4往復の列車が、平日だけ運転されていた。
 
     
 
ミューゲルンに機関区があり、夕方になると機関車は一日の整備を終えた後、レンガ造りの庫の中に格納されていた。   石炭はベルトコンベアで石炭庫に積み込まれていた。これはドイツの他のナローゲージ鉄道でも見られる風景。
 
 
     
オシャッツの駅を出る列車を、機関車が重連で牽引していた。   遠くから見ると、機関車の形と、貨車の大きさのアンバランスが、独特の雰囲気を醸し出している。
 
     
マイヤー重連が牽く貨物列車がオシャッツに到着した。   マイヤー式の機関車は、前2軸の動輪は後ろ側にあるシリンダーから駆動し、後2軸は前から駆動する構造が特徴。
 
     
  1892年にザクセン州営鉄道のIVK(4K)形式として製造が始まったこの機関車は、1921年までに200輌近くが造られ103から198までの番号が付けられた。
1925年に統一ドイツ鉄道となって、ナローゲージの機関車は全て99型とされ、その次の車両番号で形式を区別することになったが、この形式は511〜608号となった。
東独国鉄になってからもこの番号が引き継がれたが、1970年にコンピュータ管理番号が導入された時に1500〜1600番台となった。
1989年に東西ドイツが合体した後も、暫くの間東独国鉄の番号のままだったため、1991年に訪ねた時は99型1500番台のナンバーを付けていた。
     
  この形式の機関車はドイツの保存鉄道のマスコット的存在で、現在色々な場所で整備復活保存されているが、ほとんどが統一ドイツ鉄道時代の99型500番台のナンバープレートに戻されている。
539号機は、ザクセン州営鉄道時代の132号のプレートを付け緑色の塗装をまとって、レスニッツグルント鉄道で保管されているが、時々他の保存鉄道にも応援出稼ぎに行くらしく、2006年10月、シェーンハイデ鉄道の特別運転時にその姿を見ることができた。

この鉄道は1993年に民間会社が買い取ってデルニッツ鉄道という名前の保存鉄道となり、通常は小さなディーゼル機関車が旅客列車を牽いているが、マイヤーを3輌(99 561, 574, 584)動態保存していて、イベント時に運転している。
2006年10月、シェーンハイデ鉄道の特別運転時には99 561号機が応援して活躍していた。
     
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