スイス中部のブリエンツ湖の畔にあるブリエンツの街。ここにロートホルン鉄道の起点駅がある。ここからクルム(山頂)駅まで約1時間かけて標高差1678mを列車が登って行く。 最急勾配25%というのは、普通の鉄道ではあり得ない。中央に敷いた歯車レールに、機関車の歯車をしっかりと噛み合わせて客車を押し上げて行くのだ。 |
<Brientz Rothorn Bahn パンフレット掲載地図> |
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1990年7月21日快晴。ブリエンツの駅を出た列車は、車庫の横を通り抜けて点在する住宅を見ながら走り、やがて森の中を登って行く。あっという間にブリエンツ湖が遥か下の方に見えるようになった。 |
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森を抜けトンネルを抜けた列車は、牧草地の間を走って行くが急勾配は続く。そして山頂に近づくと周囲は想像を絶する景色となってくる。 | 屏風のような岩山の後ろに、ブリエンツ湖の白く濁った水面が見下ろせる。機関車は黙々と客車を押し上げて前に進んで行く。 | |||
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山頂のクルム駅からは、ほとんど全方位の眺望が得られた。 | 急勾配を登っている時にボイラーが水平に近くなるよう、もともと機関車を前のめりの格好に造ってある。 | |||
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多客期には2列車を続行させることがある。 | この機関車5号機は1891年製の最古参。 | |||
2005年7月17日に再訪した。蒸気機関車は1990年代に製造された新車が走っていた。ディーゼル機関車も多かった。しかし息を呑むような風景は変わりなかった。 夏は毎日11往復運転されていて、うち7往復を蒸気機関車が牽引していた。 続行する後ろの客車から、先行する列車の姿を眺めることができる。 |
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