イギリス サンゴセン鉄道
イギリスには保存鉄道が数多くあるが、ウェールズ地方の北東の端、リバプールから南西方向 約50km の距離の所にサンゴセン保存鉄道がある。2001年7月、ウェールズ地方の保存鉄道訪問旅行の最後にここを訪ねた。

列車は年間を通じて週末に運行され、6月から10月までは毎日列車が運転されている。夏は蒸気機関車、他の季節にはディーゼル機関車が牽引することもある。
訪ねた日は、あいにく小雨が時々降る天候だったが、大型のタンク機関車が走る姿を見ることが出来た。
Glyndyfrdwy 駅を発車した列車(ウェールズ語の発音は不可解のため綴りのまま)
 
     
この保存鉄道の起点となっているサンゴセン駅に列車が到着し、機関車が離れた。この後、隣の線路を通って列車の反対側に連結し、折り返し運転となる。
売店のテーブルがホームに並んでいて、乗客は紅茶を飲みながら次の列車まで待っていた。
  サンゴセン駅は川沿いにあり、大きな腕木式信号機もある古めかしい佇まいだ。
日本の鉄道の起源がイギリスにあることは、この腕木式信号機が国鉄時代に使われていたものとほとんど同じデザインであることからもわかる。
 
     
 
  次の駅ベルウィンは渓谷に沿った絶景の中にあり、駅を出た線路はすぐに大きなアーチの石橋を渡る。というより、キャロッグ行きの列車が駅に停車したとき機関車は石橋の上に止まっていた。
この駅は上り勾配の途中にあるため、発車時の蒸機の音は迫力があった。

サンゴセン行きの列車が、汽笛を響かせ発車して行った。

終点のキャロッグ駅に到着した4141号機関車。先輪1軸、動輪3軸、従輪1軸で、もとグレート・ウェスターン鉄道(GWR)で使用されていた機関車。この当時は保存している別の鉄道からサンゴセンに長期間貸し出しされていた。
 
     
ここは、かつてグレート・ウェスターン鉄道(GWR)の、ルアボンとバルマスを結びディー川に沿って走る支線があった場所で、1868年に営業廃止となり線路と信号施設が撤去された。しかし、その7年後にボランティアグループが復元に着手した結果、現在は途中のサンゴセンからキャロッグまでの 7.5マイルで運転を再開している。
キャロッグの先 1.5マイルも延伸に向けて作業が続けられている。起点側もルアボンまで延伸して既存の鉄道と接続する長期構想もあるという。
    <サンゴセン鉄道発行パンフレットから加工>
 
 
   サンゴセン駅   キャロッグ駅
 
     
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