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ブラジル カンピナス〜ジャグアリウナ保存鉄道

◆訪問記
◆この保存鉄道について
◆ボールドウィン社製の機関車

◆訪問記    
1986年11月23日朝、ブラジルのサンパウロ近郊にある街カンピナスのホテルを出て、街外れにあるアニューマスという駅に向かった。この保存鉄道の起点駅である。   ボールドウィン製の小型蒸気機関車が牽く列車は、ホームで出発の準備をしていた。既に子供連れの乗客が車内に乗り込んでいた。列車は10時10分に発車する。
 
     
 終点のジャグアリィまでは約24km、1時間余りの行程。窓口で乗車券を買うと20クルザードだった。当時のレートで換算すると120円ぐらいだ。

11月下旬といえば日本は秋も終わりに近いが、南半球のここでは真夏が始まっていた。
  1912年製の機関車222号が客車3両だけを牽いて発車した。
 
     
列車は広々とした牧草地帯を軽いブラスト音を響かせながら走って行く。   女の子がアイスキャンディーを食べながら列車の旅を楽しんでいた。
 
     
途中のカルロス・ゴメスという駅で停車した機関車は、水を補給した。この駅には機関車整備用の機械工具類も備えられている。   この駅の構内は多くの機関車・客車類の集積場所になっていた。将来整備して運転するために保存しているのだろう。
 
     
カルロス・ゴメス駅でゆっくり休憩した後、列車は最後の区間を走って終点のジャグアリィに到着した。そこは単線の線路が突然車止めで終わっているだけの場所だった。11時25分頃だった。列車から降りて車でカルロス・ゴメスに戻り、アニューマスから来る次の列車が来るのを待った。もう1両の保存機関車210号が2両の客車を牽いてSカーブを登ってきた。

フルタードという小さな駅を見下ろせる場所で、この210号が折り返して行くところを狙った。

暫く待っていると、アニューマスから再びやってきた222号の牽く列車が通過していった。
 
 

   
◆この保存鉄道について    
カンピナスはサンパウロの北北西約100kmにある都市で、この保存鉄道はこの街から北へ伸びていたメーターゲージ(軌間1000mm)の支線の一部を復活して運転している。
もともとサンパウロ鉄道公社(FEPASA)が運営していたが、営業廃止となった後、ブラジル鉄道保存協会(ABPF)が施設を無償で借り受け、駅舎等の設備を整備しなおしたものである。1981年に旧西ミナス鉄道の215号機関車を復活運転させたのを初めとして、1984年に210号機、1985年に222号機を復活運転させ、線路もカンピナスの街外れの中間駅だったアニューマスから、ジャグアリィまでの24km区間を整備して、観光客相手に週末に運転を行っていた。

この鉄道を訪ねてから20年以上の歳月が過ぎているが、その後次々に機関車や客車を整備して復活させている。また終点のジャグアリィは、ジャグアリウナの街に入る手前で行き止まりになっているが、廃止前のジャグアリウナ駅まで線路を延長する計画があるという。
ブラジル鉄道保存協会(ABPF)は活発な保存団体で、この区間以外の場所でも保存運転を行っている。
 
     
 
先輪2軸、動輪3軸のテンホイラー形軸配置の210号はきれいに整備されていた。   カルロス・ゴメス駅構内では、サドルタンク形の廃車体も復活の日を待っていた。
 
   
 
ダブルルーフの旧式客車   窓の形が独特の客車

 
 
先輪1軸、動輪4軸のコンソリデーション形軸配置の222号が、カルロス・ゴメス駅で休憩中   燃料は石炭ではなく薪を積んでいた

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ボールドウィン社製の機関車
   
米国ボールドウィン社が製造した蒸気機関車は、荒削りの独特のデザインであるが、この保存鉄道で運転されていた2両の機関車は、その特徴を余すところなく表現していた。
車体各部の写真から、ボールドウィンの魅力を感じ取ってほしい。