イギリスには保存鉄道が数多くあるが、ウェールズ地方西海岸の街ティウィンを起点としてタリスリン鉄道がある。2001年7月にここを訪ねた。ボランティア団体によって運営されている典型的なイギリスの保存鉄道のひとつ。 この鉄道は1865年に、山から切り出したスレート運搬用に敷設され、旅客営業もしていたが1946年に使命を終えて廃止された。しかし1950年から保存団体が鉄道施設と車両の整備を始め、創業当時の機関車を含めて現在も維持管理している。 起点の Tywyn から終点の Nant Gwernol まで延長 11.8km、ゲージは2フィート3インチ(686mm)という珍しい規格だ。 |
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列車は牧草地の多い丘陵地帯を走って行く。 |
この鉄道の名称は英語ならタリリンとしか読めないが、ウェールズ語ではタリスリンと発音するらしい。 <Talyllyn 鉄道発行パンフレットから加工> |
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サドルタンク形の Sir Haydn 号は、1878年製(Hugher's Loco & Tramway Eng..社)で重量 9.25トンの機関車。近隣のCorris鉄道で使用されていたものを1948年の廃止後、この鉄道が購入して運転している。(Tywyn 駅) | 明るい緑色の Dolgoch 号は、1866年製(Fletcher, Jennings社)で重量10.25トン。大きな修繕を行なった後、1999年に稼動再開した。(Nant Gwernol 駅) | |||
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深緑色の Edward Thomas 号は、1921年製(Kerr Stuart社)で重量9.25トンの機関車。この機関車も近隣のCorris鉄道で使用されていたもので、1951年にこの鉄道が購入した。 | 沿線の私有地は立入禁止の柵が完備していて、踏切や跨線橋以外の場所では、意外に撮影場所を探すのが難しかった。(Abergynolwyn 〜 Nant Gwernol 間) | |||
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客車は座席ごとにドアがある古いイギリス式の構造。終点から1駅手前のAbergynolwyn駅のホームには、飲食休憩が出来るようにテーブルが置いてあり、列車はここで30分ほど休憩する。 | 山の麓に沿って走る Tywyn 行き列車。 Tywyn の街には地元産のスレートを使った家が多い。道路面の「SLOW」の表示は、「ARAF」というウェールズ語と併記されている。 |
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1日乗り放題の切符が9ポンドだった。 この日は5往復の列車が運転されていた。 |
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