ドイツ チューリンゲンの森2010年冬
2010年2月13日、ドイツ南部のシュツットガルトからチューリンゲンの森まで、蒸機牽引特別列車が運転された。主催はウルム鉄道愛好家協会(UEF)で、シュツットガルトを朝6時発、ヴュルツブルクを経てグリンメンタール駅まで01.1066号機が牽き、そこから94形1538号機に交替してレンシュタイクへ行く。夕刻同じルートを戻ってシュツットガルトに23時に戻るというツアーだった。
全区間乗車で79ユーロ、最少催行人員300名で募集されたため、実際に運転されるかどうかは直前になるまでわからなかった。
 
当日朝ヴュルツブルクのホテルを出て、モースという村の踏切近くでカメラを構えて待った。厳寒の日が続きパウダースノーが舞う中、遠くの方でかすかにゴーッという音が聞こえ始めたため、飛行機の音か列車の音かと耳を澄ませていると、突然向こうの林の上に煙が上がり、モクモクと移動してきた。
3灯のヘッドライトを光らせながら姿を現した列車は、猛スピードで眼前を通過して行った。
  前もって地図で調べたところ、線路配置の関係でこの列車はヴィルツブルクとシュヴァインフルトで2度進行方向が逆になるはずだった。01.10を編成の後部に付け替えるのかとも思っていたが、この時走って来た列車の最後部には電気機関車が連結されていた。ヴュルツブルクとシュヴァインフルトの間はこの機関車が先頭になり01.10が後部補機になるのだった。
 
     
豪快な01.10形の走行風景の余韻に浸った後、急いでレンタカーでシュヴァインフルト駅に向かい構内に入ると、3番線に電気機関車139形を先頭にした列車が入線した。一度到着した後、構内端まで引き上げてから転線して来たようだった。   この編成の反対側では、01.1066号機がテールランプの赤い灯を点けていたが、ここからグリンメンタール駅までは、またこちらが先頭になる。発車まで約30分間停車している間、多くの乗客が周りで撮影していた。
 
     
直径2メートルの水かき付スポーク動輪は、近くで見るとさすがに大きく美しい。   キャブの下の従輪は直径が1250mm。日本の9600形式の動輪と同じ大きさだ。
 
     
 
01.10形が牽くこの列車は重厚な客車8両編成だった。    
 
     
ここから先グリンメンタールまでは単線未電化区間を走ることになる。車でアウトバーンを少し行き、次の駅オーバーヴェルンの構内外れで待った。間もなく来た列車のスピードは緩かったが煙を上げながら通過して行った。
この後は、01.10形牽引の終点グリンメンタール駅へ行き、構内で撮影するつもりだった。
  ところが、並行するアウトバーンを走っていると、列車が残した黒い煙が空に残っている。それから列車の位置を想像すると、もう一度先回りして撮影ができそうだった。
メルリヒシュタットの先で、はるか谷底を走る線路を道路橋で越えた後、線路に沿った道に降りて行くことができ、線路際で待っていると爆煙を上げて列車が通過して行った。
 
 
     
 
グリンメンタール駅は構内が広々としていて、01.1066が牽く列車は既に到着していた。ここで編成の後部5輌が切り離され、ディーゼル機関車が引き上げて左方向の線に入換えていった。そこで94形機関車が先頭に連結され、ここから先の区間への運転準備が終わった。
01.1066の方は客車から離れて3両の反対側に連結した。そして逆向きで客車3両の軽い編成を牽いて、マイニンゲンに向かって回送して行った。
この日は94形が牽く列車はレンシュタイク駅まで往復し、グリンメンタールに戻った後マイニンゲンまでそのまま行き、ここで01.1066が牽引する8両編成の列車になって、シュツットガルトへ向かって帰って行った。
 
     
 
重油専燃式の機関車のテンダーには、石炭でなく重油が積載されている。   UEFはこの機関車を保有しているUlmer Eisenbahnfreunde e.V.(ウルム鉄道愛好家協会)の略称。
 
     
グリンメンタールから先、この列車を牽引する94形1538号機関車。   長い汽笛を鳴らした後、グリンメンタールを発車して行った。
 
     
時刻は午後1時近かったが気温は零下で、機関車から吐き出された真白な水蒸気に包まれて列車の姿がはなかなか見えなかった。   列車の最後尾には228形ディーゼル機関車が後部補機として連結され、推進して行った。
 
     
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