ドイツ北部のバルト海沿岸を走る900mmゲージのモリー鉄道は、海水浴リゾート地を走る観光鉄道であるが、街中の石畳道路併用区間を蒸機が走ることで有名である。
ドイツ鉄道との乗換駅バート・ドーベランから終点のキュールングス・ボーン西駅まで15.4kmの区間を40分余りで走る列車は、4月から10月までは毎時1本、11往復運転されるが、冬期は5往復のみとなる。
東西ドイツ統合後、この鉄道は廃止も検討されたようだが、西側からの観光客が街中を走る蒸機を見に押し寄せるようになり、その価値を見直して蒸機による運転が継続されている。
カフェの横を鐘を鳴らしながら走る蒸機列車の姿は、さすがに必見の価値がある。2011年8月に訪れた時の光景である。
 
 
   
バート・ドーベランから途中のハイリンゲンダムまでの区間が1886年7月に開業したが、ここを訪ねた2011年8月上旬にモリ―鉄道125年祭が開催されていた。蒸機の正面には大きなヘッドマークが掲げられていた。   99 2321号機は1932年ドイツのコッペル社製。サイドにもモールを飾っていた。
夏ダイヤで運行されている時は、途中のハイリンゲンダム駅で上下列車が交換する。
 
     
モリーと言えば石畳の街の中が有名だが、沿線にはこんな風景もあった。   モリー鉄道には転車台が無いから蒸機はバート・ドーベランに向かう列車が前向きで走行する。
 
     
終点の街キュールングス・ボーンの入口にある東駅に到着した列車。この99 2322号機も2321号機と同じ1932年製。   99 2324号機は2323号機までの3輌と同じ設計で2009年に製造され増備された。ドイツでは約50年ぶりの新製蒸機となった。
 
     
バート・ドーベランの併用区間に入って最初の停車場がシュタットミッテ(市中央)。街路灯の柱に看板が掲げられている。
この日は125年祭に合わせて03 1010号機がハンブルグ北方からロストックまで本線を特別列車を牽いて往復した日で、その合間でここを訪ねたため、あまりゆっくりできなかった。
  併用区間での撮影にはどんな邪魔が入るかわからない。ビデオカメラを三脚に立てて回しておいたら、列車が近づいた時に突然カフェにいた超幅広のお姉さまがカメラを手に現れてNGになってしまった。
 
     
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ドイツ モリー鉄道