ドイツ オシャッツの重連運転(撮影1991年4月30日)

 ザクセン州のオシャッツは、マイヤー式の蒸機が現役で活躍する最後の牙城だった。東西ドイツが統一してからまだ半年余りの19914月に訪ねた時、貨物列車だけを運行するこの支線では、平日だけ4往復の列車が運転されていた。
 16時前にオシャッツ駅に到着した列車が駅の手前で一旦停止すると、もう1輌のマイヤーを先頭に連結し重連で構内へ引き込んだ。
(VHS-Cテープで撮影)

 16時16分オシャッツ発のミューゲルン行きは重連運転だった。本線との接続駅オシャッツを出た列車は、本線規格の大きな貨車をナローゲージのフラット台車の上に載せて牽引している。小さな機関車が大きな貨車を牽く姿は独特の雰囲気だった。
 田園風景の中を走り抜けた列車は、レンガ造の機関庫のあるミューゲルン駅に到着した。
 ミューゲルン駅に機関区があり、給水、給炭、点検整備を行なう。ベルトコンベアで石炭を積み込む風景は、ドイツのナローゲージ鉄道でよく見かけた。
 動輪2軸を2組、逆の方向に駆動するマイヤー式独特の構造がサイドビューでよく分かる。この日の仕事を終えた機関車は、注油し灰を捨てた後、庫の中に入って行った。
 東西の鉄道が合体し形式番号が統一された後はこの機関車も099形となったが、この時点ではまだ東独時代の99形1500番台のプレートを付けていた。
当サイトの関連ページ  現役の機関車が走る外国の風景>オシャッツ〜ミューゲルン