エジプト クス製糖工場専用線 (撮影1992年4月27日)

 エジプト南部ルクソール北方の、クス製糖工場専用線で使われているディーゼル機関車はすべて同じデザインだった。動輪が2軸あり、その中間にエンジンの回転を伝達するジャック軸が配置されていた。
 ビデオカメラを構えていると、機関士がゆっくりと機関車を目の前に移動して撮影させてくれた。(VHS-Cテープで撮影)

 砂糖きびの積込み場に貨車数を連ねたディーゼル機関車が停まっていた。後ろの貨車には砂糖きびを肩に担ぎ、はしごを使って人力で積み込む作業をしている。支線の末端から積み終わった貨車を連結して、編成を長くしながら工場に向かって列車は走って行く。
 砂糖きびを満載した貨車を30輌以上も連ねた長い列車が、横を通り過ぎて行った。小さな車輪の台車を履いた貨車が、脱線もせずに走って行った。
 満載列車が通り過ぎた後、反対に工場の方向からは空の貨車を連ねた列車が到着した。ポイントでの接触限界を確保するため先に停まっていた機関車の位置を少し下げてから、この駅に進入して行った。
 夕方になると、工場から機関車が単機回送で次々に出て行った。支線の末端に散っていき、翌日積込み作業を終えた貨車を拾いながら、工場に向けて走ってくるのだ。1輌行ったそのすぐ後に次の1輌が続行で走って行った。
 単機回送の機関車は、村を抜け灌漑用水路を跨ぐコンクリート製の橋を渡って支線の先の方へ向かって走って行った。
 機関車が村を通過する時に、一匹の犬がこれを追いかけて戯れていた。
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