イギリス タリスリン鉄道(撮影2001年7月)

淡緑色のドルゴッホ号(1866年製)が5両の客車を牽いて終点まで往復した。終点のナント・グウェルノル駅では機回しの後すぐに折り返すが、帰路1駅目のアベルガノルウィンでは30分ほど休憩があり、乗務員もここでサンドイッチを食べていた。

イギリスは私有地の立ち入り制限が徹底しているので、踏切や駅以外では線路に近づいて撮影できる場所がほとんどない。ここも道路がオーバークロスしている場所だ。サー・ハイドン号が牽く列車と、ドルゴッホ号が牽く列車が軽快に通過していった。赤いサー・ハイドン号は1878年製。

サー・ハイドン号が牽く列車に乗って終点のナント・グウェルノル駅に近づいた頃、列車が停止した。線路上に落ちている枝を発見したためで、機関士が降りてこれを除けてから出発したが、上り勾配の途中で停止したため起動する時に一度空転した。
終点に到着するとすぐ、折り返し運転に備えて機関車を反対方向に付け換え、山を下る列車になった。

ウェールズの雄大な風景の中をおもちゃのような列車が走っていく。緑の斜面に点在する白い点は羊だ。
もともと地場のスレートを運搬する鉄道だったが、一度廃止された後、観光用に復元し運転されている。

牧場の先の山の中腹をサー・ハイドン号が往く。途中の駅に隣接した踏切の横で列車を待っていると、煙を上げながら走って来た。爽やかな音色の汽笛だ。
この鉄道のゲージは686mm(2フィート3インチ)という珍しい規格だ。

当サイトの関連ページ  保存鉄道を走る機関車>タリスリン鉄道