ヨルダン ヒジャーズ鉄道 休日列車
  ヨルダンのヒジャーズ鉄道は、首都アンマンからシリアの首都ダマスカスまでの間に運転されていた国際列車を2008年に休止した後、定期的な営業運転は無くなり、団体貸切列車が時々運転されるだけになっていた。
2009年10月、ラマダンが終わり秋の行楽シーズンになって一般客向けに、毎週金曜日にアンマンからジーザ駅まで1往復の列車が運転されることとなった。アンマンからジーザまでは37.3kmの距離だが、朝9時にアンマン駅を出て、途中市内のカスル駅で停車、その先ジーザ駅に11時頃に到着する。
ジーザ駅構内は広く、駅前広場にはテントを張ってテーブルや椅子も用意されていて、家族連れの乗客は構内の木陰も利用して昼食をしたりくつろいで時間を過ごした後、午後2時に発車する列車に乗ってアンマン駅に戻るという設定だ。
     
 
<ヨルダン・ヒジャーズ鉄道製ポスターより加工>

ジーザ駅を2009年7月に訪ねた時、構内に85号蒸機と客車が展示してあった様子は「ヒジャーズ鉄道ジーザ駅」で紹介
  運転初日の10月2日は予想以上の客が朝アンマン駅に集まったため、予定していた8両編成の客車に更に2両を増結して10両編成となった。乗客はそれぞれに昼食や敷物を持って客車に乗りこんでいた。
     
アンマン駅を出た列車は起伏の多いアンマンの街を見下ろしながら、急カーブと急勾配が連続する区間を走って行く。   GE製のディーゼル機関車が重連で牽引する列車が、ジーザ駅に到着した。3時間ほど乗客がくつろぐ時間が始まる。
 
     
駅構内の木陰に敷物を広げて、家族連れの昼食が始まった。   駅前の広場ではテントの下でくつろいだり遊んだり。
 
     
午後2時にジーザ駅を出た帰りの列車がアンマンに向かって走行する。   アンマン市内に入り100年前に建造された石造のアーチ橋を渡って行く。手前の線路を少し前にこの列車が通過している。
 
     
  午後5時頃アンマン駅に列車は到着。

毎週金曜日に運転されていたこの列車は、寒い季節が始まる11月中旬で打ち切りとなり、その後翌年3月までヒジャーズ鉄道には列車が走ることがなかった。

2010年4月、再び休日の家族連れをターゲットとした列車の運転が始まった。区間と時間の設定は同じだが、毎週金曜と土曜に運転されることになった。
イスラム教の国では週休は日曜日でなく金曜日になる。また土曜日も休業する企業が多く週休2日は金曜と土曜になる。
運賃の設定は2009年はジーザまで往復2JD(約260円)だったが、2010年は3JDとなった。
     
ヨルダンでは毎年12月〜3月頃に雨が降り、大地には草が生え色とりどりの花が咲く季節を迎える。   4月に走り始めた列車は、緑豊かな風景の中を往く姿を見せてくれた。
 
     
 
     
沿線風景    
 
     
  アンマン市内で線路が道路を跨ぐ場所に10連アーチの石造橋がある。英語では通称「Ten Bridge」と呼ばれているが、下を通る道路の名前もアラビア語で「10の橋通り」。
普通は鉄道橋がいくら立派でも、列車に乗っている客からは見えないが、この橋をアンマン側から通過すると線路が急カーブで右に曲がり、車窓から今通って来た橋の全貌を見下ろすことが出来る。

左)交通量の多い道路を斜めに横切る踏切がある。警報機も遮断機もなく、機関車がタイフォンを鳴らし続けながら横切って行く。

金色のドームのあるモスクの横を午後の列車が通過した。
 
     
 
     
アンマン市内のカスル駅に到着した列車。ここから乗りこむ客もいる。アンマン駅を出た列車は勾配を登り続けるが、この駅がサミットになっていて、ここから南へ向かって下りながら市街地を離れていく。   アンマン市内や国内各地へのバスが発着するラガダンターミナルには、色々な店が軒を並べてにぎわっているが、ヒジャーズ鉄道はすぐ裏の丘の中腹を走っている。
 
     
4月には緑に覆われていたこの場所も、雨が降らなくなった5月には枯れ草色に染まっていた。ラクダがのんびり草を食んでいた。   昨年10月、毎週金曜日に1往復だけしか列車が走っていなかった当時、運悪くその列車の通過を踏切で待たされている車がいた。
 
     
ヒジャーズ鉄道 休日シリア行き へ    
アカバ鉄道鉱石列車 へ    
蒸機以外の車輌のメニューに戻る