ヨルダン アカバ鉄道 鉱石列車
   インド洋につながる紅海は最北部でふた手に分かれ、西側はスエズ湾となってスエズ運河につながるが、東側がアカバ湾でこの最奥部にヨルダン最南端の港町アカバがある。
 ヨルダン南部にはリン鉱石の鉱山があるが、ここで採掘した鉱石をアカバ港まで運搬する鉄道がアカバ鉄道である。1975年にアカバから116kmの区間を建設し、バトン・エッゴールでヒジャーズ鉄道の線路と接続して、そこからワジ・アルアブヤドとハサーの2ヶ所の鉱山まではヒジャーズ鉄道の線路をリースして鉱石運搬列車を運行している。
 アカバ鉄道が建設した新線と旧ヒジャーズ鉄道の線路との接続点であるバトン・エッゴール付近の標高が海抜1,150m程度あり、急勾配区間を運転するために大型のディーゼル機関車が重連で列車を牽引している。
リン鉱石を積んだ貨車を従えてマアーン北方のアル・ジュルダン駅に停車中のアカバ行き列車    
 
 
 
マアーン駅手前のカーブを回ってきた列車
回転式の蓋が設置されている貨車(マアーン駅)
形式の違う貨車が連結されていた
 
     
 
沿線にはほとんど樹木はなく、砂と石だけの世界であるが、雨が降った時に水が流れる場所には石造りの橋が造ってある。   この列車は28両の貨車を連ねているが、貨車1輌は積荷状態で45t程度の重量があるため、列車全体では1,200tになる。
 
     
 
GE(ブラジル)1980年製のU20C形ディーゼル機関車302と305号機が重連で列車を牽く。   2000馬力の機関車2輌が唸りを上げて重量貨物を牽く姿は迫力がある。
 
     
 
     
鉱山からバトン・エッゴール付近までは、広大な砂漠の中にひたすら線路が続いているが、ここから先は山間部に入り道路から離れてしまう。   マアーン駅構内で入換え用に使われているU10形式のディーゼル機関車。これはヒジャーズ鉄道から借り入れている。
 
     
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