イギリス セヴァン・ヴァレイ鉄道
 
イングランド中部のセヴァン・ヴァレイ鉄道を、2001年7月に訪ねた。1995年9月の特別運転(ガーラ)の日に訪ねた時は、列車に乗って往復し駅の周辺で撮影しただけだったので、今回はレンタカーで沿線の撮影地を探した。しかし道路が線路に近づく場所が限られているのと、私有地への立ち入り制限が徹底していたため、撮影場所は限られていた。それでも牧場の広がる風景を走る蒸気機関車の姿を見ることができた。
ブリッグノース南方で同駅に向かう列車を牽く48773号機。先輪1軸、動輪4軸の構造。
  ブリッグノースで発車を待つ48773号機。
この機関車は1940年に軍用に製造され、エジプトのスエズ運河周辺で使われていたという経歴を持っている。当時スエズ運河を横断する鉄道橋があったので、ハイファの鉄道博物館に保存されている客車を牽いたことがあったのかもしれない。戦後本国に帰還し、1957年から68年までイギリス国鉄(BR)で活躍した後、1969年に当鉄道に払い下げられた。
ブリッグノースに到着した後、給水している。

<Severn Valley Railway パンフレット掲載地図を加工>
 
     
キダーミンスターからの列車を牽いてブリッグノース駅に到着した5764号機が、折り返し列車を牽くため客車の反対側に付け替えられる。 この形式はグレート・ウェスタン鉄道(GWR)で1000輌以上も配置された代表的なタンク式機関車。   5764号機は1929年製。1960年からはLTE(London Trans-poort Executive)に移籍してロンドン周辺で活躍していたが、1971年にセヴァン・ヴァレイ鉄道に来てGWR時代の塗装に復元された。
 
     
ブリッグノースに停車中の客車。客車の車暦までは調べていないが、外装がニス仕上げという姿は独特の雰囲気だ。   コンパートメント毎に乗降ドアがある構造も見える。
 
     
 
アーリィ南方のビクトリア橋(1861年建造)を行く5764号機。私有地のため橋に近づくことができなかった。
ブリッグノース南方を行く1501号牽引の列車。
  牧場の中を行く1501号機関車。
列車が来るのを待っている間、風に乗って白い綿くずのようなものが時々飛んできた。羊の毛だった。
 
     
ブリッグノースで給水作業に入る1501号機。1949年に製造され、グレート・ウェスタン鉄道で駅での入換作業に使われていた動輪3軸のタンク式機関車。   48773号機が牽く列車を写すため、アーリィ駅に早めに着いたので跨線橋の上で待っていると、突然反対側から1501号機が回送で通過して行った。
 
     
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